舞台から一旦降りました。

ことのはbox 13th
ジプシー〜千の輪の切り株の上の物語〜

4月1日から始まった公演は、7日の千秋楽を前に、緊急事態宣言の発令に伴い、公演中止となりました。

これは、稽古間もない時のジプシー1家。
前列左から
アユ役  れんかちゃん
タネ役  ゆいさん
シゲル役  かりんちゃん
タマキ役  栗田ちゃん
後列左から
アサ役  私
タケマツ役  さかいくん
トク役  望月さん
ウシオ役  相川くん

顔合わせの時は、どうなるかなと…家族になれるかしら、子どもが3人もいるなんて、とドキドキしたものでした。

ですが、それは杞憂となりました。
こんなに自由で優しくて暖かくて愛に溢れている家族たち、私がなりたかった「家族」にとても近しいものを感じました。
いま思い出しても懐かしさで胸がいっぱいになります。
拙いアコーディオン伴奏を、みんなが助けてくれました。
稽古が始まる前までは、きっと歌うんだろうなと思って音取りまでしていたのですがまさかの伴奏っ
いろんな失敗をしながら、この家族の一員であること、次期長タケマツの嫁であることを意識しました。
家族以外の人々と交流を深める(?)ことも愉しいものでした。
なぜみんな、枠にはまりたがるのか不思議な感覚にも陥りましたし、何よりこんなに「いろんな事情」を抱えた人々と交わす言葉、聞く話とは面白いものがありました。
4月1日から始まった公演は、7日の千秋楽を直前に、中止となりました。

御来場くださった皆様、お元気でいらっしゃいますか。この度は、ご声援を賜り、本当に、本当にありがとうございました。
例え1人でも、お客様が居てくださるならその方のために、私たちは私たちのやるべきことをやろうと思い毎日舞台に立ちました。
いつかまた、なんの不安も心配もなく、劇場でお会いできる日が1日も早く来ることを願っています。
それまでどうか、お元気で。

ありがとうございました。

蒼井 染


ここからは、ちょっとした、私の胸の内のお話です。
短く終えられるか長くなるか分かりませーん。
大入り袋を頂いたその日に、公演中止が決定となりました。
4月6日でした。
なぜ、このタイミング。

公演中止はもっと早くて良かったのではないか?
むしろあと1日待てなかったのか?
お客様は皆無事なのだろうか
明日来てくださる予定をしていたお客様に何と伝えようか
3.11とは違うこの状況で何が出来るのだろうか

ぐるぐるぐるぐる
クソが。

と呟いて泣くのは簡単でした。
いま願うのは、あの公演に携わった全ての人が皆無事でありますように、それだけです。

手洗いうがい、うがいは6回。
皆様どうか、どうか、どうか、お願いですから、お元気で。



4月15日から予定をしていたウテン結構の公演は3月末に全公演中止が決定されました。

初めて味わう痛み。
なるほど。
しばらく、さようなら、仲間たちよ。
いつかまたどこかで。

そんな気持ちで4月1日からの公演に臨み、不完全のまま全てが終わりました。

いつでもご声援くださった皆様、本当にありがとうございました。

蒼井染

とまと日和

トマトを愛する舞台俳優 蒼井染のオフィシャルホームページ ここでは日々の徒然、舞台の徒然を綴ってゆきます

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